涙の再会。アイドリッシュセブン2ndライブレポート

reunion

その日は朝から雨が降っていたが、その時、その場所だけは沢山の星々に照らされていた。

2019年7月6日と7日の2日間、IDOLiSH7、TRIGGER、Re:vale、ŹOOĻの4グループによるライブ「REUNION」がメットライフドームにて開催された。昨年のライブ「Road To Infinity」から1年後、同じ場所に昨年も登場した3グループが集結。今回は新たにŹOOĻも加わった。

昨年、奇跡のようなステージを見せてくれた彼らが今年は一体どんなライブを見せてくれるのか、あれだけのライブを超えるものを見せてくれるのか、楽しみとほんの少しの不安を抱きながら参加した。

今年は2日目の公演をライブビューイングで鑑賞したので、その場で自分が感じられたものだけにはなるがレポートを書いて見ることにした。

※記事内の敬称は省略させていただいております。

予想なんて出来ない驚きのセットリスト

ライブ当日を迎えるまで、最初はどの曲から始まるのだろうと考えていた。恐らくIDOLiSH7から始まるだろうから「WiSH VOYAGE」、もしかして「RESTART POiNTER」、やっぱり「MONSTER GENERATiON」が妥当か。

そんな予想が当たるわけがない。相手はアイドリッシュセブンだ。ライブが始まりビートの効いたSEが会場に鳴り響くとスクリーンに各グループのメンバーが順番に紹介されていく。昨年もこうだったなと思い出しながら観ていると、センターステージ4方向に伸びた花道の先にそれぞれグループが控えている。IDOLiSH7、TRIGGER、Re:vale、ŹOOĻ。

各グループがセンターステージに向かい、大きな旗を掲げた小野賢章を中心に集うと「REUNION」のキービジュアルが完成した。まずは全員が再会するところから今回のライブはスタートするようだ。初参加のŹOOĻも全く他のグループに遅れを取らず堂々とした姿で立っている。全員が揃ったビジュアルの格好良さに言葉を失った。

小野賢章の口から今回のライブの始まりが告げられると早速、最初の曲が始まる。この軽快なイントロは「NATSU☆しようぜ!」じゃないか。まさかこう来るとは。昨年はアンコールの2曲目として披露されたこの曲から始まるなんて思ってもいなかった。

「NATSU☆しようぜ!」は昨年と同じくIDOLiSH7、TRIGGER、Re:valeの3グループによって披露された。ここにŹOOĻが加わっていない辺りは流石アイドリッシュセブンと言ったところだろうか。見せ方にブレがない。

会場内に水を撒き散らしながら、12人が楽しそうに会場中に広がる。盛り上がる事、間違いなしのこの曲で客席は早速お祭り状態になる。なるほど、確かにこの曲はライブの始まりとしてアリだ。

熱狂の中「NATSU☆しようぜ!」が終わり、TRIGGERとRe:valeがステージを降りるとIDOLiSH7のパートが始まる。1曲目からまさかの初披露曲「Viva!Fantastic Life!!!!!!!」。IDOLiSH7の中でも特に情熱的なこの曲は間違いなくライブ映えするだろうと思っていた。力強いビートとエキゾチックな雰囲気に合わせたダンスが格好良い。

それにしても、いきなり初披露曲を出して来るところからも今回の2ndライブに対する意気込みが伝わって来る。大成功した1stライブと同じようにやれば失敗はしないはずなのに、アイドリッシュセブンという作品はそれを良しとせず、常に以前を越えようとする情熱と、サプライズ精神を持っている。

「Viva!Fantastic Life!!!!!!!」が終わると聴き覚えのあるイントロが始まる。一織推しの妻が僕の右腕を叩いている。「Perfection Gimmick」だ。いつもの元気なIDOLiSH7では無く、ちょっと大人なアナザーフェイスを見せてくれるクールな曲。

歌っている間はそれぞれ花道へ散っていくメンバーが間奏でセンターステージへ集う。昨年、あまりの格好良さに惚れそうになった、一織が他メンバーをコントロールするような振り付け。相変わらず格好良い。

MCを挟んで次の曲は「RESTART POiNTER」。今回のライブでは、とことん出し惜しみをするつもりが無いようだ。もの凄いハイペースで名曲が披露されていく。昨年はあれだけ涙を流しながら観たこの曲を、今年は幸福感に包まれながら観ることができた。センターステージの中央が丸くせり上がって階段状になり、MVのワンシーンを再現するサプライズには驚かされた。さすがだ。

「RESTART POiNTER」が終わり、目を凝らすと後ろのステージに人影が2つ見える。Re:valeだ。彼らのパフォーマンスは「SILVER SKY」から始まった。印象的なイントロのメロディとアッパーなビートに合わせて踊り、歌う2人。センターステージでは彼らをサポートするようにダンサー達が激しく踊る。

次は新曲という言葉からてっきりアルバム曲と思っていたら、披露されたのは「永遠性理論」。まだゲーム中でしか聴けないこの曲の雰囲気ピッタリに、ホーンやギターを持ったダンサーを引き連れて2人は会場を盛り上げていく。これまでの彼らの作品中でも一際ポップなこの曲はとてもライブ映えして会場がどんどん温まっていく様子が見えた。

今度は誰だろうと思っていたら早くもŹOOĻの登場。徹底的に攻めの姿勢で来ているようだ。覚悟しないといけない。重低音が効いたイントロが始まる。やはりこの曲「Poisonous Gangster」からだろう。

会場を支配するかの様に花道を闊歩しながらパフォーマンスする4人。ボーカルは4人全員にパート分けをして歌っている。木村昴・近藤隆のパワフルな歌声と広瀬裕也・西山宏太朗の少年性を帯びた歌声、4人の相性が抜群に良い。ゲーム中でŹOOĻ!と夢中になっていた人々の気持ちが分かる。

センターステージでMCを挟んだ後の2曲目は楽しみにしていた「LOOK AT…」。90年代オルタナティブ直系のサウンドが会場を盛り上げていく。スキルフルなラップパートとメロディアスなボーカルパートとの絡まり方がめちゃくちゃに格好良い。胸が熱くなって来る。

今回がライブに初参加のŹOOĻのメンバーは本当に沢山のプレッシャーを感じていたと思う。だからこそ、この2日間にかけている気迫が否が応でもこちらに伝わって来る。鬼気迫る様なステージングに惹きつけられ、感情は高ぶり、気づけば涙が出そうになっていた。

ŹOOĻのパフォーマンスが終わり暗転したステージの上に人影が見える。たった1人だけ。佐藤拓也だった。あぁ、これは間違いない。ライブのセットリストでこの流れがあったらキツいと思っていたアレだ。意を決した様な表情で少し呟いた後に、アカペラで歌い始める「願いはShine On The Sea」。

イントロが流れると佐藤拓也の横に2人が立っている。今回のライブではTRIGGERの3人でこの曲を歌う姿を観れるのだと思うと胸が熱くなった。

次は彼らのデビュー曲である「DIAMOND FUSION」が披露される。昨年のライブでTRIGGERの1曲目、衝撃的なステージングを観せてくれたあの曲。相変わらず恐ろしいほどの完成度の高さでのパフォーマンスを披露する3人には信頼感しかない。

感激しながら観ていると気がついた。昨年のライブではどのグループよりも沢山のダンサーを引き連れて華々しいライブを行っていたTRIGGER。今回は同じ曲をやっているのにダンサーが1人もいない。メンバー3人だけで必死に歌っている。ストーリー4部との見事な(酷な)関連に気づいた僕は目を閉じて天を仰いだ。

「DIAMOND FUSION」が終わるとドラマチックなイントロが聴こえる。「In the meantime」。個人的にアイドリッシュセブン史上最も好きな楽曲。昨年のライブで聴けることを楽しみにしていたが、歌われる事のなかったこの曲を初めてライブで聴くことが出来た。

展開の大きなこの曲を3人は見事に歌いこなしている。強弱がしっかりとつけられ感情が込められた曲は進んで行く。サビでの八乙女楽パート。ハイトーンボイスでの「In the moment」。待望だったフレーズを1年越しに聴くことができた。

曲の終盤では、それぞれが高いパートと低いパートを歌い分ける難しいところまでしっかりと自分たちの歌で再現する、恐ろしい程のクオリティに心から感動した。これこそTRIGGER。

TRIGGERの次にステージに現れたのはMEZZO”の2人。曲は「miss you…」。彼らの代表曲であるが、昨年のライブでは歌われなかった曲。相変わらず相性がぴったりな2人の歌声。久しぶりに2人の原点を思い出した気がした。

恒例のゆるゆるなMCで会場を和ませた後に、ロマンチックに紹介されたのは「月明かりイルミネイト」。個人的にMEZZO”の楽曲の中でもかなり好きな曲。夏に行われるライブなので聴けることはないと思っていたので嬉しい。2人の美しいハーモニーを聴いていると本当に歌声で聴かせるユニットだなと感じる。

明らかに前回を越えようとする強い意志

センターステージの4方向に設置されたスクリーンに映像が流れ始めた。ŹOOĻの姿と共に彼らのセリフが描かれている。昨年のライブで「RESTART POiNTER」の前に曲の導入として最高な感動を与えてくれた演出と同じものだった。

「RESTART POiNTER」というライブ中でも感動が1つのピークを迎えた重要な演出を今回はŹOOĻに使用するという英断。そのくらい今回のライブへのŹOOĻの参加は重要なものという事だろう。

そして、ŹOOĻという事は間違いなくあの曲が聴ける。スクリーンの映像が終わり聴こえてきたのは「ZONE OF OVERLAP」のイントロ。今回のライブで最も楽しみにしていた曲の1つだ。ライブで披露されたこの曲の迫力は物凄く、僕の期待値を軽く超えてきた。

1回目の登場時と同様に、4人のメンバーそれぞれがライブへの強い思いを全力で我々にぶつけてくる。その思いが伝わるからこそ心が震える。初参加という利点はあるにしても、今回のライブで最もインパクトを与えたグループはŹOOĻかもしれない。

ŹOOĻがダークなトーンに塗り替えたステージに次に登場したのはIDOLiSH7。曲は「GOOD NIGHT AWSOME」。昨年同様に白井悠介を先頭に花道を歩くメンバーの姿。IDOLiSH7の曲の中でも特に夜が似合うこの曲は、エモーショナルに踊り、歌われる。やはり格好良いと改めて感じた。

タオルを振り回して欲しいとメンバーの声かけがあってから披露されたのは「THANK YOU FOR YOUR EVERYTHING!」。昨年はアンコールの1曲目として歌われたこの曲を早めの段階に入れてきたのには少し驚いた。

ハイスピードで幸福感に満ちたこの曲は観客席に更にエネルギーを与える。会場のボルテージも最高潮に達しているようだ。この曲の盛り上がりの一番の要因はなんだろうと考えたのだが、すぐに気づいた。

それは彼ら自身が心からライブを楽しんでいるのがダイレクトに伝わって来るからだろう。歌っている彼ら自身があれだけ盛り上がっているのに、こちらが盛り上がらないわけにはいかない。

曲が終わると聴き覚えのあるフレーズがリフレインしている。どの曲のフレーズだったか思い出そうとしていると、IDOLiSH7がRe:valeを呼び込む。そうか、これは「HAPPY DAYS CREATION」。ゲーム中には入っているが、これもリリースされていない曲だ。

まさにアイドルといったポジティブなエネルギーに満ちたこの曲はこんなにもライブに向いているのかと驚いた。「THANK YOU FOR YOUR EVERYTHING!」で生み出された多幸感が更に大きく広がっていく。この曲の間だけはFriends Dayがあの場所に再現されていたのかもしれない。初めてフルコーラスで聴くことも出来て、この曲の本来の魅力を改めて知ることが出来た。

次はRe:valeかなと思っていると会場のスクリーンに宇宙空間が映し出される。宇宙?星空?LIGHT FUTURE?と考えていると宇宙の中心に宝石が現れた。その瞬間に気がついた。「星巡りの観測者」だ。

「星屑マジック」のイントロが流れる。楽しみにしていた曲を聴けると喜んでいると、スクリーンではまさかの「星巡りの観測者」の映像が始まった。映し出されるホープとカースの姿。ステージにはあの作品の衣装そのままの美しいローブを身にまとった2人がいる。妻は「無理」と言いながら僕の右腕を叩き続けていた。

ホープとカース、2人の物語を描くように曲は進む。切なさと力強さを合わせ持ったサビの盛り上がり。センターステージの演出では離ればなれになる2人の姿までも再現。完璧の演出。

昨年の「星巡りの観測者」イベントの際に、そのあまりに素晴らしいストーリー内容からSNS上で映像化を望む声がたくさん上がった。そのマネージャー達の思いをこんな形で汲んでくれるのかと思うと感動が止まらなかった。

次に披露されたのは、もはやRe:valeの代表曲である「NO DOUBT」昨年は玉座に座って登場する演出で驚かせてくれたこの曲だが、今回はセンターステージでのパフォーマンス。

クレーンで高くなった立ち位置から歌う2人と、ステージを縦横無尽に駆け回るダンサーとのコントラストが素晴らしい。最後には2人共ダンスもしっかりと披露してくれて王者の貫禄を見せつけた。

Re:valeの2回目のステージが終わりスクリーンには雨の街中が映る。この風景を知っている。これは「DAYBREAK INTERLUDE」。TRIGGERにとって本当に大切な曲だ。

MVのアニメーションパートが終わると、スクリーンにバックステージの様な映像が映る。TRIGGERの3人が見えた気がするがスイッチングのミスか。しかし、そのまま映像は続いてカメラは暗がりから光に向かって歩くTRIGGERの背中を追う。

3人が現れたのはスタンドの2階席。驚きの登場だった。原曲よりもエレクトロ色が強くリミックスされた「DAYBREAK INTERLUDE」をバックにゆったりと階段を降りる3人。このリミックスがとにかく格好良い。

1階のステージに辿り着いたタイミングで改めて曲は元々のイントロへと自然に繋がる。今年もオープニングのソロダンスから魅せてくれる。相変わらず素晴らしい歌とダンスのクオリティはTRIGGERそのものだった。

今回のステージでは上から降りて来るタイプの円状のスクリーンが使われていた。そのスクリーンの最も印象的な演出の1つが「DAYBREAK INTERLUDE」ではないだろうか。MVでの風景そのままにスクリーンを回るTRIGGERのロゴ。あの日のMOPの風景がまるで目の前にあるようだ。

MCを挟んでTRIGGERの次の曲はまさかの新曲「Crescent rise」もしかしたら今回のライブでは新曲があるかもしれないと予想してはいたが、TRIGGERだとは思わなかった。

時代劇「三日月狼」をベースにした作品「クレセント・ウルフ」の主題歌という事からも和のテイストが入る曲になるとは思っていた。だが、あまり和の雰囲気が強いとTRIGGERのイメージとは削ぐわないだろうし、どうするのだろうかとずっと気になっていた。

今回、初めて聴いたこの曲は完璧なものだった。和のテイストも入りつつドラマチックな展開と、TRIGGERらしいダンスビートがしっかりとサビで鳴り響く。これは音源で聴ける日が楽しみだ。

個人的にはアプリでのゲーム性をほとんど視野に入れていない曲の構成に脱帽した。それ以上に音楽としてのダイナミックさを優先し、それを突き詰めていくアイドリッシュセブンという作品は本当に素晴らしい。

TRIGGERのパフォーマンスは「Leopard Eyes」で締めくくられた。昨年のライブと同様にブラホワのステージを思い出させる力強い歌とダンス。低音を効かせたビートが会場中を熱気に包んでいく。

TRIGGERのステージが終わると会場一体となった演出による光がメットライフドームを包む。星空のような光に包まれたような空間にIDOLiSH7のメンバーがライトを燈しながら歩いて来る。1年前「Road To Infinity」の翌日にサプライズで届けられた「LIGHT FUTURE」はこの光景を見据えていたのかもしれない。天気はあいにくの雨だったが、そこの空間にだけは綺麗な夜空が広がっていた。

センターステージに揃ったIDOLIiSH7のメンバーが届けてくれたのは「ナナツイロREALiZE」切なさと幸福感が入り混じった名曲だ。今回は7人が同じステージにまとまって歌っているので振り付けも前回とは大きく変わっている。

縦一列になって一緒に歌いながら進む7人。この曲で僕が一番好きなパート「誰かの為に必死になれるコトだったよ」そう歌いながら白井悠介が先頭に躍り出てメンバーを引っ張っていく姿を見た時に僕は思わず泣いてしまった。奇跡なんて言葉は、今が使い時なのかもしれない。

感動が冷め止まない中、次に歌われたのは「MEMORiES MELODiES」。昨年のまるでブラホワのステージを見ていたような感覚が脳裏に蘇る。力一杯に歌い、踊るIDOLiSH7の7人。

今回、スクリーンに映し出された映像はアニメ版のブラホワのシーンではなくMVだった。最初は、そうなんだ。くらいに思って観ていたのだが、サビになってその真意がわかった。MVでの噴水と光の演出とシンクロするようにステージでも同じように水が高く上っている。どこまで我々を楽しませてくれようとするのか。

「MEMORiES MELODiES」が終わると聴こえて来るのは「WiSH VOYAGE」のイントロ。あぁ。この曲を聴くともうすぐライブが終わるのかもしれない、と思ってしまい少し寂しくなる。でも、先ほどと同じように光と噴水に包まれながら楽しそうに歌っているアイドルを見るとそんな寂しさはすぐに消え去った。

花道に噴水でアーチが架かり、その中を7人が歩いて行く。水が光の反射でキラキラと輝く中、進んでいく7人の姿はそれにも増して輝いていた。最後の挨拶で小野賢章が言っていた、メンバーの後ろ姿が好きです。という言葉。それを思い出すだけで、今でも胸に迫るものがある。

MCで次が最後の曲ですと伝えられ始まったのは「MONSTER GENERATiON」アイドリッシュセブンの始まりの曲であり「Road To Infinity」の最初を飾った曲。昨年、この曲で幕を開けたアイドリッシュセブンのライブ。同じ曲で2年目のライブ本編が締めくくられる。曲構成としてはこれ以上ないセットリストだろう。アイドリッシュセブンという作品の変わらない原点を観せてくれて本編は幕を閉じた。

アンコールが鳴り響く中、光の演出のことを考えていた。小さな光が集まって夜空のような空間を生み出す。そんな会場の中に立つアイドル達。ストーリー本編で百が言っていた言葉を思い出す。体中に、精一杯、銀紙貼っ付けて、星のフリしてんだ。今日ステージで必死に輝いている16人の姿はアイドルそのものだった。

ステージに12人のアイドルが戻って来る。この軽快なイントロは「Wonderful Octave」だ。今年のバースデー企画で歌われている飛び切りポップで明るい曲。今回のライブで歌われるとは思ってもみなかった。

こうやってライブで聴いてみるとこの曲もライブ終盤にぴったりかもしれない。さっきまでの少し感傷的な気持ちはすっかりと明るいものへと変わっていた。これはライブなんだ。今、目の前の光景を楽しめばいいんだ。

「Wonderful Octave」から立て続けに披露されたのは「PARTY TIME TOGETHER」。昨年のライブでは本編終盤に歌われ、最高に幸せな空気で会場を包んでくれた名曲。今年はIDOLiSH7だけじゃなく、TRIGGER、Re:valeを含めた12人で最後まで会場を盛り上げ続けてくれた。みんな声を枯らして。みんな楽しそうだった。

最後の挨拶では、出演者それぞれの気持ちをしっかりと言葉で伝えてくれた。どの出演者の方もありがとうございました、と言ってくれるが、その「ありがとう」という言葉はこちらから伝えたい気持ちでいっぱいだった。

1年前の1stライブは奇跡のような光景だった。そんな大成功したライブがあるからこそ2ndライブは本当に難しかったと思う。スタッフさんや演者の方々全員が想像できないようなプレッシャーの中で挑んでくれたのだと思う。

前回、全てを出し切ったからこその自分を超えられるのかというプレッシャー。新しく加わるからこその受け入れられるのかというプレッシャー。そういった気持ちに立ち向かう姿の美しさに僕は心底感動した。

最後に届けてくれたのは「Welcome, Future World!!!」。16人全員で会場を隅々まで進みながら歌ってくれる。その空間には笑顔しかなかった。

WHAT’S NON FICTION

幸せなライブから一夜明けて、西武池袋駅構内には「WHAT’S NON FICTION」と銘打った広告が展開された。

昨年の「LIGHT FUTURE」の時もそうだったが、ライブが終わった寂しさがある中で、次のビジョンを提示してくれるアイドリッシュセブンプロジェクトは本当に優しい。昨年にも増してスタイリッシュなビジュアル展開にまたもや心を掴まれた。

ぱっと見は格好良いビジュアルではあるが、問いかけの内容はアイドリッシュセブンという作品の根底にあるものだろう。

アイドリッシュセブンはアイドルの創出を目標に掲げていた。大企業の広告イメージキャラクターとして採用され、実際にライブをドーム規模で行うなど、彼らは既にトップアイドルとしての活動を行なっている。一般的には二次元アイドルとカテゴライズされるであろうこの作品だが、実際に行なっている事は三次元のアイドルと何が違うのだろうか。

フィクションとは何か。ノンフィクションとは何か。

そんな問いかけをアイドリッシュセブンから突きつけられている気がした。彼ら自身が悩み苦しみ、そういった思いに立ち向かい乗り越えていく。それこそ普段生活している僕たちと何も変わらない気がしてきた。

WHAT’S NON FICTION

実はそれは、今の世の中に対する問いかけでもあるのかもしれない。人々を楽しませる中で本質的なテーマを描く。それこそがエンターテイメントや芸術だろう。

世の中は何が本当で、何が嘘なのか分からない事ばかりだ。他人の言葉に振り回されて自分が分からなくなる事もある。向き合うべきなのは自分自身のはず。そんな時には彼らが精一杯、星のフリをしてくれていた姿を思い出せばいい。

あの日、彼らは間違いなく本物のアイドルだった。

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