10周年おめでとう!10周年なのでアイドリッシュセブンの好きな10曲
2025年8月22日 : IDOLiSH7
アイドリッシュセブンが10周年を迎えた。アプリによると僕は8年前にアイナナを始めたらしいので最古参のマネージャーではないのだが、この作品に対する思い入れは結構あるんだと10周年の記念日に改めて感じた。
そもそも僕がアイドリッシュセブンにハマったのは楽曲が良かったからという点が最も大きい。10代の頃から音楽が好きで、国内・国外問わず色々な音楽を聴いている中で、ゲーム・アニメ関連の音楽に触れる機会はなかった。生活している中で聞こえてくるそれらの音楽は僕の趣味とは合わず自分から聴こうとは特に思わなかったからだ。
そんな中、妻がアイドリッシュセブンを始めたので、僕もなんとなく妻のiPhoneを借りてプレイしてみた。初めて聴いたモンジェネはこれまで僕が抱いていたゲーム音楽のイメージと全く違った。楽曲としての完成度が高く、普通にアイドルの曲じゃんと驚いた。
僕はズブズブとアイナナにのめり込んでいきTRIGGERの名盤「REGALITY」、ŹOOĻ の「Poisonous Gangster」と「LOOK AT…」によって、僕の中にまだ薄っすらと残っていた偏見は木っ端微塵に砕かれ、粉状になったそれらは風に吹かれて飛んで消えた。答えは風だけが知っている。
それからは新曲がリリースされる度に、次はどんな曲が来るのかと楽しみにし、国内だけでなく海外のトレンドも取り入れた曲達に驚き、その感動をブログに書いたりした。そのブログをたくさんのマネージャーの方々が読んでくださり、リアクションを頂けたことは本当に嬉しかった。
せっかく10周年なんだから、この10年でリリースされた曲の中から個人的に好きな曲を10曲選んでみようと思った。選考基準は本当に自分が好きで感動した曲。やっぱりモンジェネは外せないよね!を言い出すと、30秒で重要な曲だけで10曲埋まってしまうので、文脈も関係なく、グループのバランスも関係なく、ただ楽曲として僕が好きなもの。それだけを基準に選んでみた。
それでも10曲を選ぶのは難しかった。全グループ・ユニット・ソロから選んでいるので10曲では足りない。苦しかった。辛かった。なぜこの作業をしているのだろうと思った。頭の中にずっとアイナナの楽曲がぐるぐるしていた。楽しみにしていたART-SCHOOLの25周年トリビュート盤を聴くのは後回しにした。と、うめきながら選んだのが以下の10曲。ランキングではなく順不同で書いています。
ナナツイロREALiZE
IDOLiSH7というグループには人の心に刺さる楽曲が沢山あり、それらは聴き手の感情をかき混ぜて訳がわからないけど胸をいっぱいにさせる。悲しいわけではなく、ただ前向きなだけでもなく、生きている中でのどうしようもなさ、全部を受け入れて生きていく。そんな気持ちにさせてくれるのが彼らの音楽だ。数ある代表曲の中でもナナツイロREALiZEは特に人を鼓舞する力があると僕は感じている。
未来に自分がどうなりたいのかを考えるのは大切だけど、そればかりを考えると希望よりも不安が大きくのしかかってくる事がある。
そろそろさ 未来じゃなくて 今日に夢中になれ!
未来は今日の積み重ねでしか存在しない。今日という日の大切さ。いつも先の事ばかりを気にしてしまう僕は、この曲に何度も救われた気がする。好き過ぎてドラムの一打目で涙ぐむ。
BEAUTIFUL PRAYER
劇場版アイドリッシュセブンで初めてこの曲のパフォーマンスを目の当たりにした時、何が起こっているのかが全く理解できなかった。スクリーンいっぱいに広がる黒とピンクのコントラストの強いギラついたビジュアル。これまで築き上げてきたTRIGGERのラグジュアリーなイメージとは違う印象。どこかトレンディな雰囲気を持つこの曲に僕は圧倒的な新しさを感じた。名曲というものはすぐには分からない、なぜならリスナーのこれまでの知識や感性には収まらないものだから。
当時すでに国内外の音楽シーンではオルタナ復権やY2Kなど、90sリバイバルが始まっていたが「BEAUTIFUL PRAYER」のような曲は聴いた事がなかった。80年代後半から90年代初期のバブル期、その享楽的な空気感を取り入れながらもTRIGGERならではの品性を感じさせるこの曲は、日本でしか生まれ得ない超オリジナルな90sリバイバルという稀有な曲だと僕は思っている。
ミライノーツを奏でて
常に新しいスタイルを提示しながらも楽曲のクオリティを落とさない。Re:valeの音楽制作への向き合い方はアイドルという域を超えて常にヒットソングを生み出す一流のミュージシャンと言った方が近いのかもしれない。そんな彼らが初めてグループのルーツであるバンドというスタイルに徹底的に向き合ったのが「ミライノーツを奏でて」ではないだろうか。シンプルかつ繊細なバンドアンサンブルで紡がれるサウンドは曲の良さを際立たせる。
喪失から始まった現体制のRe:valeだが、彼らにはいつだって音楽があった。特に千にとっては音楽があるから生きてこれたと言っても過言ではないだろう。行く先に迷いそうになった時、道標になってくれるような楽曲。ギターのフレージングに千のバンドキッズだった頃の名残が見えて堪らない気持ちになる。
Everyday Yeah!
初めて聴いた時には本当に驚いた。シングルのカップリングとは思えない程の名曲でこれは両サイドA面シングルなのでは?と謎に得をした気分になった。タイトル曲の「DiSCOVER THE FUTURE」は既にアニナナで何度も聴いていた事もあって、当時は「Everyday Yeah!」ばかりを繰り返し聴いていた。
リリース時はコロナ禍だった事もあり、それまで当たり前だった日常生活の尊さを誰もが感じていた気がする。そんな時代のムードを絶妙にすくいあげて「Yeah!」というたった一言に希望を込める表現。プロとして文字を扱う作詞家のセンスと力量に感動したことを覚えている。今聴いてもあの奇妙だった時期のことを思い出して、僕の中には一つの時代の象徴として心に残っている名曲。
KISS IN THE MUSIC
この曲がストリーミングに入ってすぐに聴こうとしたのだが、僕にはフルで聴くことができなかった。ラテン調のイントロから始まる曲は何度も展開をする。最初はTRIGGERはやはり良いと思いながら聴き、Bメロで落ち着かせる展開をして、うむTRIGGERは完璧ですね、と聴き続けると曲は盛り上がり、サビはあまり歌わないのかと思ったらそれはブリッジであり、龍之介の「心変わりはオレじゃだめ?」というフレーズと共に本当のサビで盛り上がりは最高潮、僕はヘッドフォンを思い切り外した。致死量を超えていた。
笑いながらも若干引いている妻の視線を背中越しに感じながら、再度試みるもやはりサビで無理だった。こんな最高な曲あるのかよ。その後、何度か試みてやっとの思いでフルバージョンを聴くものの、ずっと顔面がニヤつき、体は悶え、傍からみるその姿はさぞ気持ち悪かったことだろう。自分でもここ10年で最も自分が気色の悪い存在になった瞬間だと自負している。この恋は不可抗力 止めらんないさ、とはよく言ったものだ。
Start Rec
僕はRe:valeのバンドとして曲がとても好きらしい。「ミライノーツを奏でて」を聴いた時にも感じたことだが、やはり千はバンドが好きなんだと思う。DTMで作られるポップソングが主流になっている中で、なぜわざわざバンドをやるのか。それは全ての演奏者の感情を一つに集約することでしか生まれない“何か”があるからに他ならない。これまで様々なジャンルの音楽を取り入れてきた千だからこそ、その“何か”の尊さを誰よりも理解しているのだろう。
「Re:flect U」で生演奏で披露されたこの曲を聴いた時に、Re:valeにとってこのスタイルがルーツなんだろうと感じて胸がいっぱいになった。それぞれの楽器のフレーズが絡み合いバンド独自のグルーブを生み出す。サビでリズムがハーフになるエモマナー。ロックバンドとしてのツボを全て押さえている。「Start Rec」というタイトルの通り、彼らの原点であり新しい始まりの為に必要な曲だったんだと僕は解釈している。
In the meantime
アイドリッシュセブン第3部の予告PVを初めて観た時のことを覚えている。第1部、第2部では辛いことや苦しいことがありながらもビジュアルは明るいアイドルだった。それに比べて暗くシリアスなビジュアル。全員が口にする言葉はどれも陰鬱なものばかり。そんなビデオで流れる曲が雰囲気と相まって物凄く格好良かった。これまでの楽曲とは明らかに別のフェーズに入ったと感じた。それが「In the meantime」の印象だった。
第3部の配信が始まり物語は進むが最初はŹOOĻの印象が悪く、あの曲がŹOOĻの楽曲だったらどんな感情で聴けばいいんだとずっとヤキモキしていた(拮抗のクォーターからは、君たちも大変だったんだねと号泣しながら手のひらを返した)
結果的にTRIGGERの楽曲だった「In the meantime」は何度聴いたか分からないくらい繰り返した。イントロのピアノとAメロの深いリバーブだけでも永遠に聴ける。今でもアイドリッシュセブンという作品にとってのエポックメイキング的な曲だったと個人的に思っている。
HELLO CALLiNG
未だに何度聴いても何故こんなに好きなのか具体的に言えないのだけど、とにかく大好きな曲。アイナナの楽曲の中でも特にサウンドにデザイン性を感じる。音のバランスや抜き差し、耳馴染みの良い音色は何度聴いても心地よく、その上で揺蕩うように歌われるメロディ。はっきりと分かりやすいキャッチーさではなく、身体から自然に生まれてくるようなメロディは聴けば聴くほど心に馴染む。本当に天才的だと感じた。
友達との日常会話のような気軽さから始まる歌詞は、世界や時代の話も含めて大きく拡張していく。ところどころに散りばめられた言葉遊びのようなフレーズ。自問自答のようでありながら、コミュニケーションについての詩だと僕は思っている。自分の気持ちは口に出さなければ相手には伝わらない。自己責任論が強い今の社会で本当に一番大切なのは、他者を否定することではなく相手と繋がろうとすることではないか。その為に大切なのは相手を慮る気持ちとコミュニケーションを取ろうとする少しの勇気。それだけで世界は変わるんだとこの曲は教えてくれる。傑作。
Incomplete Ruler
名曲を作るべくして本当に作ってしまった名曲。桜春樹の遺作という物語上、最も重要な物凄く高いハードルを見事に超え、誰をも納得させた素晴らしい曲。どこまでも広がっていきそうな展開に驚かされ、紡がれるメロディはずっと美しく、陸と天ふたりの切実な歌声が胸をかき乱す。曲の終盤、陸と天が交互に歌うパートはRADIOHEADの「Let Down」を彷彿とさせて、いつ聴いても感情が揺さぶられて泣く。
歌詞はこれまでのアイドリッシュセブンの中では明らかに異質だと感じた。意図的に使われる言葉の強さ。それは作中の楽曲で今まで避けられていたもの。歌われるのは他者との関係性。アイドリッシュセブンは人間讃歌の物語だと言われるが、それは人と人との繋がりに他ならない。曲のクライマックスで二人は希望(めいたもの)に行き着くが最後まで問いかけ続ける。簡単に結論を出して終わらないその姿勢にリアリズムを感じ、その誠実さにとても感動した。
Pieces of The World
名曲を作るべくして本当に作ってしまった名曲その2。アイドリッシュセブンの歴史の中でも特に大きかった出来事の一つムビナナ。そのムビナナのテーマ曲でもあり、16人のアイドル全員で歌うに相応しく壮大な楽曲。初めて映画館でこのパフォーマンスを観た時には感動による涙なのかスクリーンが神々しすぎたのか分からないが発光していた気がする。アイドリッシュセブンという物語の一つのクライマックスに相応しい祝祭の曲だと思った。
ムビナナの公開からほんの2年で世界は更に無茶苦茶になってしまった。差別も偏見も溢れるこの世界は昔から変わらないのかもしれないし、もしかしたら加速しているのかもしれない。ほんの少しでも他者の気持ちを考えられれば、それだけで変化するものはあるはずだ。彼らが歌う「世界」それはやはり個人単位から始まるものではないのか。
このブログでも何度も書いたが、人を思い、繋がることで世界は存在する。人間にはそれができると信じる。アイドリッシュセブンの本質である「人間讃歌」というテーマを見事に表した最高傑作と言っても過言ではないと僕は思っている。
最後に
10年間でリリースされた曲から10曲だけ選ぶのは思っていた以上に大変だった。最初にも書いたように、文脈もグループバランスなど忖度はなし!好きな曲を選ぶだけ!だから簡単に決まるはず!と思っていたが、全くそんなことはなく意外と悩んだ。文脈は関係なしと言いつつも、曲によってはどうしてもバックグラウンドに物語が乗ってくるので完全に切り離せたのか自信がない。
どうせなので、ギリギリ10曲には選ばなかった曲を並べてみると以下の通り。
No Sacrifice
ŹOOĻの曲の中で一番好き。エモーショナル。
Encounter Love Song
最高にキャッチーで好き。心が躍る。
PLACES
上質なTRIGGERの良さが詰まっている。
FIRE
筋力で全てを解決するような勢いがとても良い。
THE POLiCY
オプナナの映像が神がかっていた。
Riskyな彼女
インディっぽさを最も感じてとても好き。
Endless
ソロ曲シリーズの中で一番好き。名曲。
10周年の記念日で、僕がアイナナを知ってから8年も経っている事に改めて驚いた。正直に言えばストーリー第6部が終わってからはアプリへのログインも減っていた。でも、そんな中でも新曲がリリースされればチェックをしている。それはアイドリッシュセブンの音楽が好きだし、アイドリッシュセブンの音楽でしか得られないものがあるからだと思う。だから、これからもきっと彼らの音楽を聴き続けるだろう。心を震わせるために。













