人生にもキャッシュのクリアが必要なんじゃないだろうか
2017年7月20日 : LIFE

パソコンやスマートフォンでインターネットを閲覧するブラウザにはキャッシュのクリアというものがある。
キャッシュとは一度訪れたことがあるWebページの情報を記憶しておく機能だ。次から同じページを開いた時にキャッシュを利用して情報を読み込むのでWebページの表示が早くなるという優れものだ。
ただ、キャッシュがある事でWebサイトの内容が更新されていなかったり、パソコン・スマートフォンの動作がどんどん鈍くなってしまう事がある。そんな時の対処法として行われるのがキャッシュのクリアだ。
人生にも同じような事があるんじゃないかと思った。
例えば何かをやろうとして失敗したり、苦しい思いをした経験があったとする。そうすると、また似たような機会があった時に脳内キャッシュから「いや、これは前もあったからきっと失敗する」「前に似たことをやって苦しい思いをしたからやめよう」と思いがちになってしまう。
行動を起こそうとした時に、似たシチュエーションというだけで尻込みしてしまい実行する前から諦めてしまうのは勿体無い。そんな時は脳内キャッシュが機能してしまっている。100%同じ結果になるなんて分かるわけが無いのに。
中には、それが経験というもので、そこから学んだのだろう。じゃ、一度自分を騙した相手に対して、また騙されろとでも言うのか。この阿呆めが。と怒り狂う人もいるかもしれないが、そうでは無くもっと自分で何かアクションを起こそうとする時の話だ。騙された経験とかそういう話では無い。このスカポンタンめが。
逆もまた然りで過去の成功体験が足を引っ張る場合もある。
過去に似たパターンでうまくいっていると、チョー余裕っしょ、自分ならいつでもやれば出来っから、とか言ってなかなか実行に移さずに手元のハンドスピナーをくるくると回し始め、気が付けば日が暮れて完全に機を逃しそれでもハンドスピナーをくるくる、また次に来た時にやればいいだけっしょ、俺できるし。
となってしまう事もある。
過去は過去であって、今起こっている事は今やるべき事だ。そこで脳内キャッシュによってどんどん動きが鈍くなっていくとフリーズしてしまう場合もある。
パソコン・スマートフォンと違って人体にキャッシュのクリアボタンは搭載されていない。ならば今に向き合って、今を生きるという意志をしっかりと持つことが僕たちのキャッシュクリアになるんじゃ無いんだろうか。今を生きる。
と、ここまで書いたところで、結局ありがちな自己啓発本みたいだな。どっかで読んだ気がするな。とか思ってきた。しかしそんなものは自分の脳内キャッシュから引っ張り出してきたデータだ。そんなもには惑わされない。今書いていたのは自分の文章だ。と意志を持つ事でキャッシュクリアなう。