アニメ・アイドリッシュセブン個人的ツボ演出9選。前編

IDLSH7 a

TVアニメ「アイドリッシュセブン」の本放送が終わって一ヶ月が経った。まだ終わった感覚がなく、絶望感に打ちひしがれていないのは5月19日に最終回として16話、17話が控えているからだろう。いざ最終回を迎えてアニナナの放送が完結した時に自分の精神がどういった状態になるのかは未だに想像ができない。

その位にTVアニメ「アイドリッシュセブン」は劇薬だったのだ。ストーリーはゲームをなぞっているので既に知っている話なのだが、毎週毎週アニメならではの演出に心を苦しめられてきた。そしてテレビの前で「ぎゃー!」と叫ぶことで、この生きづらい世の中で精神のバランスをとっていたのかもしれない。もうアイナナ無しでは生きていけない身体になってしまった。依存状態だ。

そんなアニナナの恐ろしく(言葉の通り)見事な演出の中でも個人的にツボだったものを上げてみる事にした。最終回の流れはシナリオとしては上昇して行くはずなので今が落ちきっているところなのだが、アイナナは何があるか分からない。最終回を前にして自身の免疫力を高めておこうという訳だ。護身の術である。

2話エンディングの大円団感


そもそもTVアニメの先行上映会を映画館でやる事自体がかなりキテる。よっぽどの自信が無ければ劇場の大スクリーンで流そうなどとは思わないだろう。実際に先行上映会を見に行ったのだが大スクリーンで観るライブシーンの迫力を始め「これって劇場版だっけ?」と勘違いしてしまう程に素晴らしいクオリティだった。

全く違和感の無い作画、ゲームで使われているBGMをアレンジして使ってくれる小粋さなどファンを大切にした演出に感動したものだ。そしてライブ前の円陣のシーンからパッと切り替わる潔いライブシーンはただただ素晴らしかった。また、その流れからの2話エンディングには泣かされた。ピアノバージョンの「MONSTER GENERATiON」が流れる中、白バックにスタッフロールが流れる様は映画を一本見終わった様な感動を得た。いい作品だったね。これの続編やるのかな。などと喋くりながら帰るやつだ。

1、2話だけで独立した作品としても成立するし、TVアニメとしてもこのまま自然に3話以降に入っていける。これは見事な演出だと言わざるを得ないだろう。

まさかの新曲に混乱。唐突すぎて曲が全然頭に入らない



台場野外大音楽堂での嵐の中の凱旋ライブ。ストーリー1部の中でも名場面の一つだがアニメで仕掛けられた演出には絶叫してしまった。

嵐の中でのライブは時にステージ裏の動きを見せつつ進んでいく。テレビの中継スタッフがライブスタッフの面々に挨拶をする頃には既に「Joker Flag」が始まっている。停電のシーンは当然の様に「Joker Flag」と思っているのであれ?と混乱をしていた。(このあたりで大神万理の言う怪我だけはしないようにもきつい)


あれ?あれ?と混乱したまま見ていると全く予想していなかった新曲「Dancing∞BEAT!!」。絶叫しながら、なに?なに?と夫婦で狼狽していてもアニメは止まらない。あまりに唐突の新曲すぎて曲が頭に入ってこない。

新曲が頭に入らないまま物語は進む。停電で曲は止まり、紡の機転によって壮五は了解し、ハイタッチでのMEZZO”グラデーション。曲は見事につながり「Dancing∞BEAT!!」は問題がなかったかの様に進む、ステージ裏では紡が大きな事を成し遂げた仕事人としての表情。この間ずっとアワアワしていた。

このサプライス演出で見事だと感じたのが、前回のライブでは使えなかったステージスクリーンがある事だろう。一曲目「MONSTER GENERATiON」のタイトル表示を行う事でそういったライブ演出が行われていると頭に入る。当然、新曲でもタイトルが表示されるので自然に「Dancing∞BEAT!!」という曲だと伝わる上にインパクトが強まる。これにはやられた。


待ちに待ったミューフェスは闇だった



アイドリッシュセブン1部の中でも屈指の鬼展開として数多くのマネージャーにトラウマを植え付けたミュージックフェスタ。一体どんな演出で我々を苦しめてくれるのだろうと(ちょっとおかしくなって来ていた)楽しみにしていたシーンだ。

ミューフェス本番でのあのシーンを待ちわびていたのだが、さすがはアニナナ。その前の段階からじわじわと苦しめて来た。第7話でミューフェスへの出演が決まりCM。今日はどこまでやるんだろう、などとCM中に談笑。CM明けにミューフェスの番宣が入り、お、いい演出だねとか言いつつ、このバンドやばい、この子たちアレじゃ無い?Perfumeじゃん!などと盛り上がっているのもつかの間、画面にRe:vale。急に現れるRe:valeは心臓に悪い。

第7話の最後、ゼロアリーナを見ながら桜春樹の名前を口に出すナギ。そのまま歌い始める。この曲、、新曲?「Dancing∞BEAT!!」の件があったので妙に警戒してしまっている。しかしミューフェスで歌うのは「miss you…」のはず。あ。歌詞とタイトルを変えたのか。まさかアニメで幻の曲を聴ける事になるとは。完全に「miss you…」の7人バージョンだと思っていた。「Dancing∞BEAT!!」から何も学んでいない。


そして待望のミューフェス本番。本番前には八乙女楽のスーパーイケメンぶりや、初登場ミスター下岡の番組を完璧にコントロールする手腕など見所もあったがやはり本番で全てが吹き飛んだ。


本物のテレビ番組さながらのテロップの入れ方やカメラ割り。曲が始まり一織のモノローグがぐるぐるする中、曲はそのまま進んでいく。実際の曲の尺で展開していくところなど本当にシビアで最高だ。カメラワークはだんだんとアニメとしての流れになり一織のカットが増えていく。ついに来た一織のシーンで虚しく響く三月のコーラス。自分のミスに気付く一織。背景が暗転。流れ続けるオケ。期待以上のものを見せられて僕は爆笑していた。キツすぎると人は笑ってしまうものらしい。

後半パートでのテレビを見ながら悔しがる八乙女楽の男気、天の冷たい目線、逃げる一織などに終始ひーひー苦しみながらも最後のプリーズミュージックでは大号泣。感情を揺さぶられ続けた約30分。この回くらいから視聴後に低血糖気味になる事に気が付いた。


インターミッションではないインターミッション


鬼門であったミューフェスを超えてのインターミッションとして放送された第9話には最初から何やら違和感を感じた。なんだろうと考えていると気付いた。作画が明らかに違う。さすがにクオリティキープが難しくなって来たのかと一瞬思うも、違う。アイナナのキャラクター原案でもある種村先生のタッチになっている!普通そんな事するだろうか、いやしないだろう。作業効率を考えたら絶対的にマイナスだ。サービス精神でしかない。

他の回に比べて特にコメディ要素が多いのだが、所々にナニかを忍ばせてくる。小鳥遊社長と大神万理が買い出しに行く車内での会話の中で社長の言う言葉「頑張るだけでいいなら、明日から誰でもスターになれる」を聞いた時の万理のハッとする横顔。彼の過去の事を色々と考えてしまいグッとくる。

そして何と言ってもMEZZO”のじゃがいもシーンだろう。炊事場の二人の作業位置が日向と日陰ではっきりと色が分かれているところから二人のバラバラ感の強調。壮五がおしゃべりをしようと蛇口を捻るのは心をオープンにした比喩だろう。水を流しながら会話を進めようとする。環の悪意無き辛辣な言葉にボールの水が溢れ出す、壮五の心のキャパシティを超えていく。更に続く環の言葉に壮五は蛇口を閉める。心を閉ざしてしまった。

さっきまでのコメディ演出と違い二人になった途端の心理を描くシリアス演出に若干怯えながら僕は画面を眺めていた。

その後は前半以上のコメディパートが続き、最後には枕投げのシーンから朝のシーンの流れでグッと感動させる。一話の間にこれだけ感情を振り回しまくってインターミッションの概念を変えていこうとしているのだろうか。他の回と比べても観た後がトップクラスでしんどい回だったと記憶している。

と、ここまで書いたところで相変わらず長い。長すぎる。ので後半はまた別に分ける事にした。

<後編はこちらから>

Pocket

IDOLiSH7のオススメ記事

TOP