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TRIGGERの1stアルバム「REGALITY」の完成度が高くてやばい<前編>

Trigger1

本格リズムゲーム「アイドリッシュセブン」に登場するライバル的なアイドルグループTRIGGERの1stアルバム「REGALITY」が発売された。

前回の記事ではŹOOĻを取り上げて、アイドリッシュセブンで使われている楽曲のクオリティの高さについて文を書いた。今回発売されたTRIGGERのアルバムについてもご多分に漏れ無いどころかちょっとどうしたというレベルにクオリティが高い。

予想していた事ではあったが、店着日のオリコンアルバムデイリーチャートは1位を獲得(2位であったBUCK-TICKのベスト盤に倍以上の差で)。発売日にもオリコンデイリーチャートは変わらず1位。iTunesストアのランキングでも、アニメカテゴリーは当然、総合でも1位を獲得。

ファン層的にデータでの購入よりも実物であるCDの購入へ流れるとは思うが、それでもアルバム全体のクオリティが高くなくては1位は難しいのでは無いだろうか。総合1位を取るにはライトなファン層の購入も必須だと思う。

実際に僕が個人的に最も愛聴しているのは海外のインディポップでアニメ・ゲームのCDを購入する事はこれまでにまず無かった。そんな僕でもゲーム内でプレイする楽曲のあまりの良さからどうしてもフルコーラスで聴きたくなり、CDの購入へ繋がった。

そのくらい素晴らしいと感じたアルバムだったので、前回書いたŹOOĻどころじゃ無い!という事で各楽曲についてつらつらと書く事にした。歌詞についての考察などを書いてくれる方は沢山いると思うので、主にサウンド面について個人的なツボを含めて書きたいと思う。

SECRET NIGHT

ゲーム中に登場したTRIGGER初の楽曲。IDOLiSH7との違いを明確に表す様に彼らとは全く違うテイストに仕上げられている。八乙女社長のイメージ戦略に乗った「ラグジュアリー感」「セクシーさ」が全体に散りばめられグループの高級志向が伝わる楽曲だ。

トラックにフィルタをかけて絞っていくアレンジやテンポ感などダンスフロアを意識しているのだと感じた。そしてサビでの開放感によってポップソングとしても逸品な完成度。

NATSU☆しようぜ!

元々は桜春樹の作曲したIDOLiSH7の曲だった事もありTRIGGERの楽曲としては異色の雰囲気。イントロでのオイコールやTRIGGERの楽曲では珍しい全編にわたってのディストーションギターなど、夏フェスや野外ライブでのイメージによく合う。

リズムトラックの3拍目でスネアとキックを重ねる事で、ビート全体が軽くなりすぎず重厚さを保ちながら進んでいく感じがポップさの中にもTRIGGERらしさを感じる。

Last Dimension〜引き金を引くのは誰だ〜


クリーントーンのギターカッティングや、2拍目・4拍目を強調したシンセフレーズによって生み出される跳ね感などTRIGGERによるエレクトロ・ファンクとでも呼びたくなる楽曲。

ボーカルのカットアップやピッチ・チェンジはアイドルとしては挑戦的なアレンジ。隙間を生かしたリズムトラックとメロディアスでは無いAメロ各自ソロパートからの「Who are you?」は最高に格好良い。


願いはShine On The Sea

TRIGGERがネクストステージへと向かう過渡期としても捉えられる楽曲。これまでのTRIGGERの楽曲での高級ブランドの様なイメージだけでなく、初めてエモーションが入ってきた様に感じた。

耳馴染みが良いメロディやアコースティックギターを取り入れている点からも、これまで以上に聞き手に寄り添って来ている。ずっと繰り返されているシンセによるアルペジオが深海のイメージを感じさせて、深い海への光が差し込む印象を与える。

Leopard Eyes

初期TRIGGERを代表する楽曲であり、彼らの王者感を最も感じさせる。太いベースサウンドを先頭にして進んでいくリズムが格好良い。それは自分達への溢れる自信と力強さを音の部分でも表現しているのだろう。

MVでのダンスシーンに現れている様にダンスフロアにも最適なBPMでトリガーの楽曲中、最も踊れる曲ではないだろうか。

DAYBREAK INTERLUDE

まさかの小室哲哉作曲で世の中をざわつかせた、間違いなくTRIGGERのネクストステージを象徴する楽曲。この楽曲がTRIGGER復活の兆しと考えるとどうしようもなくしんどい。明らかにこれまでのTRIGGERとは違う陽の気が曲全体に満ち溢れている。

小室哲哉復活後のTKサウンドと違いEDM的な要素を入れずに、完成度の高い見事なポップスとして作り上げられている。アレンジは別の方ではあるが今の小室哲哉を代表する楽曲になり得るレベルと個人的には感じている。

Aメロ前半、音数が少ないパートはキックにリバーブを少し強めにかけてバランスをとり、音が増えたタイミングでキックの音色を変えていたり細部にまでこだわりが詰まっている。

サビの繰り返しの最後、リズムがハーフになる箇所が何回聞いてもグッとくる。ハーフになったリズム終わりにはキックの盛り上がりが入るので、曲全体を通して全く勢いが落ちずに最後まで走り抜ける印象。

ここまで書いた所で記事があまりに長くなってしまう事に気付き、前編・後編に分ける事にした。後編はまた後日。

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